タウン情報まつやま

旬を追いかける編集部が
愛媛の生産者さんを直撃取材!

知っているようで知らなかった「えひめの食」

タウン情報まつやま2020年3月号掲載

せとか

せとかの写真

清見とアンコールを掛け合わせたものに、マーコットを交配し育成した品種。魅力的な香りと濃厚な甘みが特長で、果皮が薄く袋ごと食べられるので世代を問わず人気が高い。高級贈答品としても◎。

  • 実を守るために果実一つ一つを布で覆っている写真

    CHECK!せとかを守る黒いベール

    せとかの果皮の色を守るため、また鳥害から実を守るために果実一つ一つを布で覆う。このひと手間がとても重要!

  • 鋭いトゲがある枝の写真

    CHECK!鋭いトゲにも負けず愛情たっぷり!

    枝にトゲがある品種のため、風が吹くと傷がついてしまうことも。収穫もトゲに注意しながら、慎重に行われている

密度の濃い美味しさ!魅力的な“香り”の王様

生産者の巧みな手仕事が繊細な「せとか」を守る

数ある柑橘の中でも、特有の魅力的な香りと薄い果皮からあふれだすジューシーで濃厚な甘み、とろけるような果肉の軟らかさで、贈答品としても人気の「せとか」。

生産が難しく、全国的にもまだ流通量が少ないと言われているが、「JAおちいまばり」管内では、生産農家約550戸で、年間約350トンの生産量を誇る。

この大三島の豊かな自然の中で、家業を受け継ぎ、約2年半前からせとかの生産を行っている西方さん。両親や兄とともに、複数品種の柑橘の栽培を行っている。

「どの柑橘も美味しいですが、やっぱり僕は『せとか』が一番好きかな」と優しく微笑むが、生産には苦労も多いと話す。

夏の炎天下での摘果作業や果実の色を守るための夏の日焼け・冬の退色対策、果皮のトゲ対策など、とにかく手がかかる。ただ、そうした生産者の巧みな手仕事のおかげで、今年も美味しい柑橘が私たちの手元へ届くことに感謝したい。

西方 江平さん

生産者

JAおちいまばり

西方 江平さん

家が代々みかん農家であったため、2年半ほど前に脱サラし、就農。現在は兄とともにせとかを始めとする柑橘の多品種栽培を行う

  • Information

    知っトク!マメ知識

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    せとかの写真

    ココをチェック! 美味しいせとかの選び方

    紅の色が濃く、表面が滑らで艶があり、軸(ヘタ部分)の細いものが甘い証拠。皮が薄く、手でも剥きやすいのだが、果肉がジューシーなのでカットして味わうのもおすすめ!

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